昼食後に覚醒力が徐々に衰え始め、途中で息継ぎ(睡眠)を要求する脳

人は皆、食後にはとかく眠気を感じるもので、その理由や原因はいろいろと言われています。
中には、内蔵が弱っているからだとか、糖尿病や高血圧・低血圧、あるいは脳疾患など、様々な成人病のサインだと言う人もいれば、いや、精神疾患の諸症状かも知れないという人もいて、なんだか脅されているみたいですが、何の事はない!
食後の眠気の本当の原因と言いますか、理由というのは、体内時計の仕業に過ぎないのです。

 

実際問題、人間は体調不良に陥ると、まずは自然治癒を試みる修正がありますから、そのためには、何はなくとも取りあえず休養という事で、脳が出す指令、それが睡眠の要求です。
そうなると、昼間でも眠いというのは当たり前なのですが、特に食後は消化にエネルギーを必要とするという事で、多くの血液が消化器官に使われてしまうため、脳内の血流がどうしても手薄になり、眠くなるという見解も成り立ちます。
特に、内臓や消化器官が弱っていると、食物の処理に時間とパワーを要しますから、より一層その症状は強調される事が考えられ、結果、激しい睡魔が襲って来るという事は十分あり得ますし、ここ数日の体調の変化や日頃の健康管理に不安のある方は一度、きちんとドクターの診察を受けられた方がいいかも知れません。

 

けれど、やはり一番多い食後の眠気の原因は、日頃の睡眠不足であると見ていいでしょう。
加えてもう一つ、体内時計の操作であると見られます。
基本的に人間の体内時計は覚醒から就寝までの活動時間と、就寝から覚醒までの睡眠時間に2分されている訳ですが、当然、成人の場合だと、睡眠時間より活動時間の方が遙かに長い事になります。
中には2倍近い差のある方も少なくないでしょう。
そうなると、どうしても覚醒力が徐々に衰えを見せ初め、途中で息継ぎを要求します。
その覚醒力が最も衰える時間帯、それがちょうどお昼過ぎで、一般的には昼食後であると見られます。
従って、そこで一度睡眠を取るようにと脳は考える訳で、それが体内時計にも刻み込まれているのです。

 

しかし、これはあくまでも良質な覚醒力と睡眠を維持するためのもので、それぞれが発揮されるべきときに十分なパワーを持っていれば、体内時計には、必要以上の起きる時間や寝る時間はセットされません。
その証拠に、朝ご飯の後に眠くなるという方は少ないでしょう。
そして、本来なら、晩ご飯の後は、目が冴えるのではなく、徐々に眠くなるはずです。
それが正常な体内時計の働きというものなのですが、これが乱れてしまっていると、朝食後に眠かったり、夕食後に元気になってしまうという事なんですね。