糖尿病は血糖値が下がらず、臓器や細胞は燃料不足に陥り、様々な支障を来してしまい自然と体は休息を要求し、そのシグナルとして眠気を誘発する

食後に眠気を感じるのは、一時的に上昇した血糖値を下げるために、リラックスを促す作用を持つインスリンというホルモンが大量に分泌される事も大きいと言われています。
しかし、その一方で、食後の強烈な眠気は、糖尿病の危険信号だとも言われているのですが、これって、何だか完全に矛盾しているように思われませんか?

 

そもそも糖尿病という病気は、血糖値を正常に抑えられるだけのインスリンが分泌されない事に始まり、最終的には、全く自力でのインスリン生成が不可能になってしまわれる方もおられるというものです。
つまり、眠気を促すほどのインスリンが出ないから血糖値が上がり、糖尿病を発症している訳で、にも関わらず、食後に眠くなるというのは、何とも奇妙な話ですよね。
しかし、このちょっと奇妙な関係は、糖尿病の真の怖さをしれば、自ずと納得出来るというものでしょう。

 

私たち人間は、日々の食事の中から多量の糖分を摂取し、それを主要エネルギー源として生きています。
ですから、糖分は謂わばガソリンのようなもので、車はそれをガソリンタンクに貯蔵している訳ですが、人の燃料タンクは肝臓!
そこにグリコーゲンと呼ばれる状態で蓄えられたものを必要に応じて血中に溶かし、身体の各部位や細胞に送り混む仕組みになっていて、この時、血液中の糖の適切な配布を促すのがインスリンです。
ですから、インスリンが血液の中に溶けているブドウ糖を上手に分配する事により、再び血中の糖度、即ち血糖値は下がります。
そして、また補給し、必要に応じて使うという事を繰り返す事で、我々は常に適切な血糖値を維持しながら生命を維持しているという訳です。

 

ところが、インスリンが不足していたり、全く分泌されない状態では、血中の糖分は、いつまでたっても必要としている部位には送られず、蓄積されたまま!
そのため、血糖値は下がりません。
その上、臓器や細胞は燃料不足に陥り、様々な支障を来してしまいます。
これが糖尿病と呼ばれる病気の症状であって、これでは思うように動けるはずがありませんから、自然と体は休息を要求し、そのシグナルとして眠気を誘発しているという訳です。

 

それでも、適切な対処をしなければ、エネルギー補給を受けられない臓器や細胞は、徐々に疲弊し、最終的には餓死してしまう事になります。
そう、それこそが糖尿病による様々な合併症で、こうなればもう、何だか眠いという段階を遙かに通り過ぎ、動けないようになってしまう事もしばしば!
これが食後の眠気の原因が糖尿病かも知れないという疑いを持てと煩く言われる理由なんですね。