血圧の高い状態が続くと交感神経が高ぶり、寝付きが悪くなる上、熟睡出来ない日々が続きますから、どうしてもその安眠不足の付けが、体内時計によって最も覚醒力が衰える昼食後に一気に返済を求めて来るという状況に陥ります

健康診断で必ず付きものとなっているのが血圧で、やれ、高いだの、低いだのと煩く言われます。
しかし、血圧が高い事そのものは病気ではなく、俗に言われる高血圧症だの、低血圧症だのというのも、厳密には存在しません。
あくまでも、“血圧が高いですよ!”、“血圧が低いですよ!!”という世間話のような世界なのです。

 

ただ、高血圧の状態が続くと、その圧力に耐えるため、徐々に血管の内壁は多重構造に形成されて行きます。
これはある意味、我々人間が持つ防御反応なのかも知れませんが、そうなると、自然と血管壁は分厚くなり、内側の血流路は狭くなりますし、血管自体強固になり、柔軟性を失ってしまいます。
これが所謂動脈硬化と呼ばれるもので、進行すると、益々高血圧化も進みます。
何故なら、血流を阻もうとする抵抗が強くなりますから、心臓は思い切り収縮して、強烈な圧力を掛けなければならなくなるからです。
即ち、高血圧と動脈硬化は、常に二人三脚で悪化して行くという事ですね。

 

こうして、やがては脳梗塞へと発展し、血管が切れるという事なのですが、勿論、何らかの疾患があって高血圧が慢性化するという事はしばしば!
とは言え、「症候性高血圧」や「二次性高血圧」と呼ばれるそうした要因の明確なものは、比較的容易に発見も出来ますし、治療や対処も出来ます。

 

しかし、今社会的にも大きな問題ともなっているのが、特別何かの病気が引き金になっている訳ではなく、様々な因子が重なる事で起こる「本態性高血圧」で、これはズバリ、生活習慣病です。
しかも、高血圧が継続していても、殆ど自覚症状がありませんから、“無言の病気”などとも称されるほど、健康診断で指摘されて気が付けば幸運な方で、倒れてから分かる、あの世へ言ってから気付くという人も決して珍しくありません。

 

ですが、そんな中、唯一、高血圧のシグナルとして比較的顕著に表れるのが食後の眠気です。
というのも、血圧の高い状態が続くと交感神経が高ぶり、寝付きが悪くなる上、熟睡出来ない日々が続きますから、どうしてもその安眠不足の付けが、体内時計によって最も覚醒力が衰える昼食後に一気に返済を求めて来るという状況に陥ります。
そう、自分では気付かないうちに、睡眠の借金地獄に落ちてしまっているのです。

 

そこで、就寝時に布団に入っても中々寝付けないとか、夜中に何度も目が覚め、寝起きが悪いという人は要注意!
特に肥満傾向なら、高血圧にある事を疑い、きちんと検査をしてもらわれた方がいいでしょう。
まあ寝起きが悪いのは低血圧の特権みたいに言われていますが、実は実は、高血圧の特権でもあるという事ですね。