食欲を満たした体が次に求めるのは睡眠欲となり、眠気に見舞われる

私たち人間が眠くなるのは、三大欲望の一つとして、「睡眠欲」というのが備わっているからです。
因みに、他の2つの欲望は、食欲と性欲。
無論、三大欲望と言っても、その強さは人それぞれで、特に性欲と食欲については、個人差がかなり大きいものではあるでしょう。

 

それに対し、睡眠欲はどんな人にも旺盛なのが一般的で、そこには、人間は眠らなければ生きては行けないというやむを得ない現実が深く関わっているものと考えられます。
実際問題、仮に性欲は完全に失ってしまっても、たちまち生命の危機に遭遇するという可能性の非常に低いものですし、食欲も、どうしてもなければないで、点滴などの手段を使って栄養を取り込む事が出来ます。
しかし、睡眠欲だけは、自分自身が眠らなければ、絶対に満たされません。
従って、体は何がなんでも要求するのです。

 

そこで、一つの眠りのメカニズムというものが確立されます。
人は覚醒するとたちまち活動時間に入りますから、様々な言動をこなします。
すると当然、心身は疲労する訳です。
そして、その疲労がある程度蓄積されると、脳は休む事を求めます。
これが睡眠の欲求で、そのサインとして、睡魔が送り込まれるのです。

 

では、体の要求に応え、睡眠時間を取るとどうなるでしょうか?
少しでも眠りに入ると、睡眠欲は徐々に満たされ、今度は覚醒力が活発に作用するようになります。
しっかり寝た後の目覚めが爽やかなのも、寝不足の日の翌朝の目覚めが悪いのも、疲れている時に容易に寝付けるのも、全てはこの睡眠欲と覚醒力のバランス関係のせいです。

 

この辺りは食欲と実によく似ています。
酷くおなかが空いている時には、どんな物でも美味しく感じる物で、少々苦手な物でも食べられますが、逆にどんなに大好きな物が目の前にあっても、たらふく食べ、満腹状態なら、手の出ない人も多いでしょう。
それと同様に、睡眠欲の方も、本当に十分満たされた状態にあれば、作用しません。
覚醒力の天化で、仕事も勉強も家事も、バリバリこなせるはずなのです。

 

ところがところが、近年の日本人は、忙しくなりすぎているのか、それとも、単純にすっかり夜型になってしまっているのかは定かではありませんが、本当に体が求めているだけの時間や高品質な睡眠を与えていない人が多いものと思われます。
そのため、万年睡眠不足という人も少なくなく、昼間でも睡眠欲が稼働しては覚醒力を抑圧してしまっているのです。
つまり、夜に良質な睡眠が取れていないために、昼間に良質な覚醒力を確保出来ない状態にあるという事ですね。
特に昼食後、激しい眠気に襲われるという人は、夜の眠りや睡眠時間に問題がある可能性が高いものと考えられます。
そのため、食欲を満たした体が次に求めるのは睡眠欲となり、眠気に見舞われるのです。
ようするに、夜の付けが昼間に来ているという訳ですね。
それに気付いたら、さあ、今夜はぐっすり寝て、昨夜の付けをしっかり返しましょう。